溶接クロッシング

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ようせつくろっしんぐ
welded crossing

溶接クロッシングとは、クロッシングの前後端の継目を現場溶接でつなぎ、その継目をなくすことを目的として開発されたクロッシングのことである。

概要

分岐器トングレールを製作するときに使用する中炭素合金鋼の90Sレールから製造されたノーズレールウイングレールを所定の寸法に切断・切削・曲げ加工を施し、溶接のため開先を切削した後、頭部を硬化させるための熱処理を施し、被覆アーク溶接またはガスシールドアーク溶接で製作された。

中炭素鋼を使用したのは溶接製を考慮したためではあるが、炭素量が少なく、ノーズ部分での乗り移り衝撃を受けて、レール頭頂部に損傷が発生する結果となったことから現在では製造されていない。

開発

従来から使用されてきたマンガンクロッシング普通レールでは溶接が困難なことから、高速運転に伴う保守量の増大を軽減する目的で、高速分岐器用のクロッシングとして、1968年(昭和43年)から旧国鉄で開発が進められ、50kgNレール60kgレールの高速分岐器に導入されたが、溶接部に多数のクラックが発生し、また、摩耗速度が速いといった問題が生じた。また、溶接クロッシングに変わる圧接クロッシングが開発されたことから新規投入はされなくなった。

しかし、後に溶接クロッシングについては、欠点を改良した改良型溶接クロッシングが新たに開発され現在でも投入されている。