トングレール

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とんぐれーる
point rail
分岐器の主要部品のひとつである大正14年形分岐器に取り付けてあるトングレール。この場合、手前から見て右側にトングレールが密着しているため車両は左へ振り分けられる。
50kgNレールで製作し敷設されている伸縮継目のトングレール。写真の奥側の受けレールと対で敷設されていて、レールの先端が尖っているのが特徴である。

トングレールとは、ひとつは、分岐器において、車両をひとつの軌道から他の軌道へ移す重要な役目をしているものである。

そして、もう一つは、伸縮継目において、受けレールと一対に接続しているものをトングレールと呼んでいる。

分岐器のトングレール

トングレールの構造

トングレールは、先端軌条ともいわれており、ポイント部において左右一対で構成されている。

そのレールを左右に稼動して、車両をひとつの軌道から他の軌道へ移す役目をしている。

トングレールの後端には、リードレールが接続されている。

トングレールの形状

トングレールの形状は、尖端ポイント鈍端ポイント帽子形ポイント乗越しポイントなどに分かれている。

それぞれの分岐器の機能に応じて使用されている。昔は普通レールを削正して製造されていたが、最近では横剛性の強いSレールが使用されている。そして、尖端部分はトングレール頭頂面こう配となっている。

トングレールの後端部分においては、滑節ポイント関節ポイント弾性ポイントなどの種類がある。

最近では、新幹線や在来線の高速区間や通過トン数が高い区間においては、ポイント後端に継目を設けずレール底部を削正して、そこに弾性部分を設け、この部分の曲げたわみを利用した弾性ポイントが主流となっている。

伸縮継目のトングレール

トングレールの構造

伸縮継目に用いるトングレールは、普通レールもしくはSレールを加工して使用されている。

受けレールとトングレールの重なる部分については、受けレールとトングレールのレール種別により異なり、同種のレールを加工する場合は、レールの底部を削る。

普通レールとSレールを使用する場合は、受けレールの上にトングレールが乗る形状となる。

受けレール端部のレール頭部は、擬似フランジを有する車輪が通過しても当たらないように1/3のこう配で削り落としてある。

トングレールの形状

トングレールの平面形状は、トングレール自体を所定の曲率の2倍の曲率で曲げ、受けレールに接する側は、受けレールと同じ曲率に、軌間線側は直線に削られている。