「高速用分岐器」の版間の差分
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2015年7月24日 (金) 15:41時点における最新版
こうそくようぶんぎき
high speed type turnout
高速用分岐器とは、別名、改良形分岐器ともいわれ、在来線において分岐器の速度向上を目的として、弾性ポイントやH形ガードを採用して昭和43年に制定された。
在来線における速度向上
在来線の分岐器において速度向上を実施するための研究は、昭和40年ごろから始められた。
分岐器の基準線側の通過速度は、戦前までは速度制限が行われていなかったが、昭和33年に「こだま号」特急車両が110km/h運転に伴って一般軌道と比較して、
以上のような弱点箇所が存在するため、一般軌道までの速度向上は見送られた。
メートルねじNレール用分岐器の制定
速度向上が見送られてきた中で、メートルねじNレール用分岐器が制定された。それによって基準線側の最高速度を100km/hまで向上したが、それでも一般軌道区間の最高速度120km/hと比較すると、著しい速度制限となっていた。
高速用分岐器の開発
メートルねじNレール用分岐器の弱点箇所を改善するために、
以上のことを実施した。
その結果、昭和43年に東北本線において130km/hの高速走行試験を経て、改良形分岐器として制定された。
昭和59年には、湖西線において164km/hまで速度向上試験が実施されている。
車輪の横誘導
高速用分岐器の問題点として、ガードレールとウイングレールの横誘導による背面横圧の問題ある。
この背面横圧の発生について、論理的な研究が進められた結果、高速用8番分岐器には、レール鋼製のノーズ可動クロッシングが採用された。
高速用分岐器の制定
高速用分岐器(改良形分岐器)は、開発当初は50kgNレールにより制定された。
その後は、120km/h運転を実施する区間には、60kgレールが使用されるようになったため、昭和51年に60kgレール用の分岐器が制定された。この分岐器には、60kgレール一般用分岐器と60kgレール高速用分岐器がある。