建築限界
提供: 保線ウィキ
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けんちくげんかい
structure gauge , construction gauge , roadway clearanace , track clearance , structure clearance
建築限界とは、列車が運行されている一定の空間に近接して構造物、建造物などが近づいてはならない限界のことであり、建造物の建築を制限した軌道上の限界でもある。
建築限界の概要
列車の運転中では、運転中に機関士が前途の確認をしたり、駅員または車掌が合図をしたりするため、体を車両の外側に出したり、乗客が窓から顔や手を出したりすることがある。
このような場合、車両の外側に安全な空間がないと危険である。
そこで、線路に近接する構造物、建造物、工事用の仮設物、天然の岩石、樹木などについては、すべて定められた限界より制限を設ける必要がある。この制限のことを建築限界と呼んでおり、「建物その他の建造物などは建築限界内にははいってはならない。」と定められている。
ここでいう「建物」とは、駅本屋、事務所、上屋、倉庫などの建造物を指し、「その他の建造物など」とは、プラットホーム(ホーム)、橋梁、トンネル、雪おおい、信号機などを指す。また、天然の岩石、樹木などについてもこれらに含まれている。
建築限界の寸法
建築限界の寸法については、車両の断面を決定する時に基準となる「車両限界」に若干の余裕を見込んで定められている。
したがって、トンネル、跨線橋などを建造する時は、建築限界の外側に設けることにより、列車の運行に支障を及ぼさないようにしている。
建築限界の測定
建築限界を管理する方法は、専用の大きな定規を用いて数値を管理するのが一般的である。また、建築限界測定車といわれている専用の事業用車を運用して管理している鉄道会社もある。