「安全レール」の版間の差分
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*客貨併用一般区間、通勤電車区間においては、曲線半径410m未満の区間。 | *客貨併用一般区間、通勤電車区間においては、曲線半径410m未満の区間。 | ||
*貨物専用線区では、曲線半径510m未満の区間。 | *貨物専用線区では、曲線半径510m未満の区間。 |
2015年8月11日 (火) 09:04時点における最新版
あんぜんれーる
safety guard rail , guard rail , guide derailed wheels
安全レールとは、車両が脱線した場合に軌道外へ逸走して転倒または転落による大事故を防ぐため、本線レールに沿って走るよう車輪を誘導するために設ける設備である。
脱線防止レール・脱線防止ガードとの区別
脱線防止レールや脱線防止ガードは、列車を脱線させないよう車輪をガードすることを目的としているが、安全レールは列車が脱線した場合の車輪の誘導を目的としているので、設備的にも機能的にも明確に区別されている。
設置場所
脱線防止レールを必要とする区間で、一般的には降雪や落石等のために脱線防止レールや脱線防止ガードが敷設が困難な区間に敷設される。また、橋梁上では同種の目的で橋上ガードレールか採用されている。
敷設方法
もし列車が脱線した場合、危険の大きい側の反対レールの軌間内方に敷設する。
とくに落石や降雪の多い区間では危険の大きな側の軌間外方に敷設する。
構造は、本線レールに対して180mmまたは220mmの間隔で敷設し、その両端部は本線レールに対して300mm以上の間隔として2m以上の長さで円滑に逓減されている。特にタイプレートが敷設されているところでは、180mmの間隔ではレールが短絡する恐れがあるので220mmで敷設されている。
安全レールは普通レールを使用するのが前提であり、一定の間隔ごとに継目部が存在する。その継目部は通常の継目板を使用する。
継目板を締結する継目ボルトは、安全レールが軌間内に敷設されているときは、フランジウェー外側で締結する。また、安全レールが軌間外に敷設されているときは、安全レールの外側で締結する。そのようにする事により列車が脱線して車輪を誘導するとき車輪で継目ボルトの損傷を防ぐ。
安全レールとまくらぎの締結は、1本おきとすることができる。
踏切に安全レールが介在するときは、安全レールが軌間内に敷設されているときは踏切の幅員の外方1mで取り付けをする。安全レールが軌間外方に敷設されているときは、安全レールの終端が踏切に達するように敷設すること。
線間を防護する目的
線間を防護する目的で安全レールを敷設するときがある。複線以上の区間において軌道中心間隔が8m未満の場合、
- 客貨併用一般区間、通勤電車区間においては、曲線半径410m未満の区間。
- 貨物専用線区では、曲線半径510m未満の区間。
- その他、必要と認められる区間では、曲線半径510m未満の反向曲線。
においては、一般的に安全レールを設置することになっている。 ただし、隣接している線路の高低差が1.5m以上ある場合と、駅構内は原則として敷設しない。