H形スチールまくらぎ

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Hがたすちーるまくらぎ
H-type steel tie , H-type steel sleepers

H形スチールまくらぎとは、従来から実用化されている鉄まくらぎより簡単な構造のまくらぎのことである。

H形スチールまくらぎの概要

従来から使用されているお椀形の鉄まくらぎより構造が簡単で、H鋼の端部に鋼板を溶接したもので製品価格の低く抑えたまくらぎの仕様となっている。

H形スチールまくらぎの種類

種類については、フランジ幅が175mm、150mmの2種類が用意されている。また、レール締結装置については、くさび形とパンドロール型締結装置があり、これらを組み合わせることにより投入される線区の重要度に合わせて柔軟に使い分けれるようになっている。

敷設試験など

敷設試験については、JR西日本管内の小浜線、東海道本線の向日町駅(むこうまちえき)の構内などで実施された。

初めて敷設された1999年(平成11年)以降、10年以上経過している実積では、特殊な道床噴泥の箇所における腐食による交換を除けば良好である。また、今後の腐食を1.3mm程度見込んでおけば50年の耐用年数が期待できる。

軌道狂いについては、高低狂いについては木まくらぎと大差がない。通り狂いについてはH形スチールまくらぎのほうが保守周期が長い結果となっている。

レール締結装置については、パンドロール型締結装置は問題がない。しかし、くさび形は信号回路のない側線にて敷設されているが、緩んで手直しをする必要が大きいので注意が必要である。

今後、分岐器用のまくらぎとしても設計されている。