旧9形締結装置
提供: 保線ウィキ
きゅう9がたていけつそうち
old-9-type improvement rail fastening
狭軌用PCまくらぎ6号用の締結装置で、曲線半径300m以上で800m未満の急曲線に使用されているものである。
旧9形締結装置の特徴
5形締結装置と異なり、曲線用であるため軌間の調節量が大きく、片側レールの当たりの部材は、ばね大・ばね小・バネ受け台大・バネ受け台小を一組として、これを軌間内と軌間外にそれぞれ組み合わせて使い分けることにより、軌間を-5mmから+15mmまでおこなえる設計となっている。
旧9形締結装置の欠点と改良
この旧9形締結装置の欠点は、
- 先端ばね定数が小さいにもかかわらず、急曲線部に使用されているためボルトの抜け上がりが多いこと。
- 上ばね・下ばねの間の開口量少しでもいい大きくなると、下ばねがレールと軌道パッドとの間に入ってしまい、軌間の拡大が起こりやすくなる。
特に二点目の事に関して、この製作公差を+1.0mmから-3.0mmと-側に大きく規程して、開口量が大きくなる事を防いでいるにもかかわらず、締結ばねの硬度が規定以下になったり、ばね受け台が抜け出したりすると同様に開口量が大きくなるので注意が必要である。
現在では、旧9形締結装置に変わり9形締結装置が採用されている。