組立クロッシング
くみたてくろっしんぐ
built-up crossing , bolted rigid flog
組立クロッシングとは、長短2本のノーズレールとウイングレールを間隔材とボルトで組み立てたものである。
種類
組立クロッシングの中には、次の種類がある。
- 床板付き組立クロッシング
- ボルト締め無床板組立クロッシング
- Nレール用組立クロッシング
- ハードセンター形組立クロッシング
床板付き組立クロッシングの概要
大正14年形分岐器に用いられているクロッシングは、クロッシング床板にリベット付けしている。このクロッシングは、長短2本のノーズレールとウイングレールを間隔材を挟んでボルトで組み立てたもので、長年使用するとボルトやリベットが緩んで摩耗が進行し、ガタが多くなりリベット穴などから損傷が発生することがある。
最近では、緩むと修正が難しいリベットに替わり、座金が使用されてボルトナットで固定されているものもある。
床板付き組立クロッシングの特徴
長ノーズレールと短ノーズレールは、レールを切削加工して製作する。使用に当たっては、長ノーズレール側を基準線とするのが良い。
ウイングレールは、レールを曲げ加工して製作する。
クロッシング床板は、30kgレール、37kgレール用は大床板1枚、50kgレール用は大小の床板2枚を用いる。
床板を締結するリベット径は、30kgレール、37kgレール用は19mm、50kgレール用は22mmの片皿リベットを使用している。
床板には犬クギ用の切欠きを持つ床板と、ノーズレールとウイングレール底部をリベットで固定し、この床板を犬クギでまくらぎに固定するようにしている。
ボルト締め無床板組立クロッシング
床板付き組立クロッシングの欠点を改良するため、大型の間隔材を使用して、多数のボルトによってノーズレールとウイングレールを固定する形式の組立クロッシングが、帽子形分岐器に使用された。このクロッシングは、ボルト締めクロッシングとも呼ばれ、ウイングレールとノーズレールの隙間部分に約10本のボルトを等間隔に取り付けたものである。そして、各まくらぎには床板で締結されている。
Nレール用組立クロッシング
Nレール用組立クロッシングは、40kgNレール用と50kgNレール用があるが、基本的な形状は同じである。
このクロッシングに床板を使用せず、分岐タイプレートをクロッシングの下に敷設し座金で分岐タイプレートに締結され、分岐タイプレートは角止めクギでまくらぎの固定する。長短2本のノーズレールは、同種レールを切削加工して製作し、ウイングレールは同じく曲げ加工して製作する。これらの部材は間隔材とボルトナットで組立固定されている。