パンドロール型締結装置
提供: 保線ウィキ
ぱんどろーるがたていけつそうち
pandrol rail fastening , pandrol clip , pandrol fastening
パンドロール形締結装置とは、1955年にノルウェーの鉄道技師パンドロールセン氏により発明された無螺定式弾性締結装置(線ばね式締結装置)のことである。
パンドロール締結装置の概要
線ばね式締結装置の代表として、特殊な形状の線ばね(パンドロールクリップ)をまくらぎに埋め込んだ受け台を支点として、パンドロールクリップを叩き込み、レールを締着する形となっています。
この締結装置は、締着するだけで基準の緊締力が得られるのが特徴で、その後も保守がほとんど不要となり省力化を狙ったものとしては優れた形式となっている。
しかし、その反面、スラックや軌道の整正、各部材の摩耗、劣化に対する補正、レールの種別変更などの際に調節が難しく互換性が乏しいのが難点である。
パンドロール締結装置の普及
線ばね式締結装置で、敷設後にほとんど保守管理が不要となるパンドロール締結装置の技術に着目したイギリスの企業が特許を取得した。
そして、パンドロール締結装置は、イギリス国内だけではなく、現在では世界90カ国で100以上の鉄道事業者が使用している状況である。主要な敷設実績では、日本の新幹線やフランスのTGVなど高速旅客鉄道やアメリカ・カナダ・豪州などの重荷重鉄道など、さまざまな過酷な条件化において安定した性能と省力化効果があげられている。
パンドロールクリップの取り付け
パンドロール締結装置のパンドロールクリップは、あらかじめまくらぎに取り付けられている受け台を支点にパンプーラーと呼ばれる専用の取り付け工具で簡単に取り付けられる。
また、コンクリートまくらぎ以外でも、タイプレートを用いた形式の木まくらぎ用、ショルダーを設けた鉄まくらぎ用としても使用が可能である。