「弾性まくらぎ直結軌道」の版間の差分
(→A型弾性まくらぎ直結軌道の特徴) |
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2014年10月30日 (木) 19:05時点における版
だんせいまくらぎちょっけつきどう
elasticity tie directly connecting track
弾性まくらぎ直結軌道とは、振動・騒音を軽減することを目的として開発された軌道で、一般のPCまくらぎより断面の大きいものを使用して、その周囲を弾性被覆材で覆って、まくらぎ下部には、樹脂てん充材やてん充コンクリートにて固定し、その回りに砕石を散布して騒音・振動の軽減を図ったものである。
目次
弾性まくらぎ直結軌道の種類
弾性まくらぎ直結軌道には、初期に開発されたA型弾性まくらぎ直結軌道と、A型を改良したB型弾性まくらぎ直結軌道の2種類がある。 また、最近においては、鉄道総研型のD型弾性まくらぎ直結軌道がある。
A型弾性まくらぎ直結軌道
A型弾性まくらぎ直結軌道は、鉄道の構造物騒音として発生する騒音を軽減することを目的として開発された軌道である。
A型弾性まくらぎ直結軌道の特徴
A型弾性まくらぎ直結軌道は、弾性被覆材で覆った大盤のPCまくらぎを使用して、樹脂てん充材にて固定した省力化軌道である。
大阪の環状線(野田-西九条)や東北新幹線総合試験線(小山地区)において試験敷設された。良好な結果が得られたが、施工費が高価になること弾性まくらぎのばね定数が目標値(1締結当たり30から40tf/cm)の4倍と大きいことが分かった。
したがって、これらを改良したB型弾性まくらぎ直結軌道が開発された。
B型弾性まくらぎ直結軌道
B型弾性まくらぎ直結軌道は、鉄道の構造物騒音として発生する騒音を軽減することを目的として開発されたA型弾性まくらぎ直結軌道の改良版である。別名、B型弾直軌道ともいわれている。
B型弾性まくらぎ直結軌道の特徴
先に開発されたA型弾性まくらぎ直結軌道の欠点を改良したもので、施工費が高価であったが、弾性被覆材の使用料を少なくしたとともに、弾性まくらぎと基礎路盤の間の樹脂てん充材を安価なコンクリートに変更した。
ばね定数が大きかったことに関しては、弾性材がその周囲をてん充材により完全に密閉された状態でも、目標に近いばね定数が得られたものとして常温注入発砲形成方式が採用された。
D型弾性まくらぎ直結軌道
D型弾性まくらぎ直結軌道は、D型弾直軌道ともいわれていて、鉄道総合技術研究所が開発・設計した省力化軌道である。
D型弾性直結軌道の特徴
D型弾性まくらぎ直結軌道は、今までの弾性まくらぎ直結軌道を改良したものであり、
- 振動・騒音の低減に効果がある。
- 建設費・保守費が軽減できる。
- 軌道パッドなどの材料交換が、今までより簡単に行うことができる。
- 底面および端面のスペーサーにより、まくらぎの扛上・左右への移動も容易に行うことができる。
- 軌きょうの抜け上がりを防止する構造になっている。
以上の特徴がある。