「新幹線用分岐器」の版間の差分
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2014年9月13日 (土) 07:18時点における版
しんかんせんようぶんぎき
Shinkansen type turnout
新幹線用分岐器とは、東海道新幹線の建設に際して、新たに開発設計された分岐器である。レールとレールとの突き合わせは、車輪が乗り移るときの衝撃を緩和させるために斜めになっている。また、クロッシング部分の軌間線欠線がないのが大きな特徴である。
新幹線分岐器の開発
鉄道が東京・大阪間を約3時で間運転が実現できるように、高速走行が可能な新型の分岐器が研究されていた。そして、新幹線構想が昭和32年5月に提案されると同時に本格的に開発された。
そして、高速運転においても滑らかにポイント部分とクロッシング部分を走行できるように設計された。
新幹線分岐器の開発経緯
新幹線用分岐器の開発経緯は、
- 弾性ポイントを採用。
- 軌間線欠線部のないノーズ可動クロッシングを採用。
- 基準線側のガードレールを廃止する。
- 分岐器内にある継目は、溶接・斜め継目として、突合せ継目を廃止する。
以上のことが考えられた。
このうち、軌間線欠線部のないクロッシングを実現するために、
- 高番数(34番)の乗越しクロッシング
- マンガン鋳鋼製ノーズ可動クロッシング
- レール鋼製ノーズ可動クロッシング
以上の3種類が提案され、そして、研究された。
この結果、高番数の乗越しクロッシングは、車両下部の限界が厳しくなる欠点がある。レール鋼製ノーズ可動クロッシングは、転換装置に難点がある。
最終的には、マンガン鋳鋼製ノーズ可動クロッシングが実用化された。
当時、研究されていたレール鋼製によるノーズ可動クロッシングの案は、後になって、在来線の高速用分岐器に採用された。
最近では、ヨーロッパなどで使用されているノーズ可動クロッシングもこれとよく似ている。
新幹線用分岐器の性能
新幹線用分岐器の性能は、世界で最も優れた分岐器のひとつである。
昭和55年には、新幹線の小山試験線において、284km/hの高速試験が行われた。