転覆脱線

提供: 保線ウィキ
2015年7月24日 (金) 15:43時点におけるS2technologies (トーク | 投稿記録)による版 (1版 をインポートしました)

(差分) ←前の版 | 最新版 (差分) | 次の版→ (差分)
移動: 案内検索
てんぷくだっせん
overturning derailment , upset derailment , turn turtle derailment
JR福知山線脱線事故現場。事件が起こったのは平成17年4月25日、兵庫県尼崎市でJR福知山線(尼崎駅-塚口駅間)の電車がカーブを曲がりきれずに転覆脱線し、乗客ら107人が死亡、562人がけがをしました。
事故を起こした列車は、尼崎市久々知(くくち)の半径300mの右カーブ区間を走行中の宝塚発JR東西線経由片町線(学研都市線)同志社前行きの7両編成上り快速電車。列車の前5両が転覆脱線して、先頭2両は線路脇の9階建てマンションに激突し、先頭車は1階駐車場へ突入、2両目はマンション壁面へぶつかり大破している。事故を起こした列車は、直前の停車駅である伊丹駅で約70mオーバーランし約2分遅れたことで運転士が遅れを取り戻そうと制限速度を超えたことと考えられている。半径300mの右カーブ区間は見たところそれほどの急カーブとも思えないが制限速度70㎞/hを40㎞/h以上オーバーしたことが原因である。

転覆脱線とは、主に曲線区間において列車の速度超過、横方向からの風圧、および列車動揺が原因で、列車が軌間の外に出て車両が転覆すること。

転覆脱線になる要素

列車の脱線を発生した形態から分類した場合の一つに該当する。ここでいう転覆とは、車両の重力と車両にかかわる水平力の合力作用線が軌間の外に出ること。

このような状態において、曲線部における速度の超過や横方向からの風圧、そして、列車の動揺が同時に作用すると転覆脱線となることがある。