水準狂い

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すいじゅんくるい
cross level irregularity , irregularity in cross level

水準狂いとは、軌間の基本寸法当たりの左右レールの高さの差をいう。

水準の定義

在来線での水準狂いは、定義どおり1,067mm間の高さの差をいう。しかし、新幹線の場合は、軌間の基本寸法である1,435mmではなく、左右レールの中心間隔である1,500mm間の高さの差を水準としている。この寸法は車輪支持間隔にほぼ等しい。

水準狂いの本質

水準狂いの本質は、左右レールの高さの差ではなく、軌道面の傾斜角である。したがって、曲線部でスラックが設定されている場合には、左右レール高さの差は通常より大きくなる。

水準狂いの符号

水準狂いの符号は、直線部では、線路の起点を背にして左側レールを基準として、右側レールが高い場合をプラス(+)、低い場合をマイナス(-)であらわす。

また、曲線部においては内軌側レールを基準として、設定されたカントより大きい場合はプラス(+)、小さい場合はマイナス(-)であらわす。

水準狂いの発生原因

水準狂いは、初期の残留狂いのほか、おもに左右レールの不等沈下により発生することが多い。また、一般的には複線区間の土羽側レール、あるいは曲線区間の外側レールが沈下しやすいため、これらの箇所では一様に連続した水準狂いが発生することが多い。