建築限界測定車

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けんちくげんかいそくていしゃ
structure gauging train , railroad clearance car , construction gage inspection car
機械式の建築限界測定車としては比較的新しいオヤ31形式32番の建築限界測定車。車両から矢羽根を出して測定する。

建築限界測定車とは、線路の周りの建築限界が保たれていているかを確認する車両である。

矢羽根を広げている様子が花魁(おいらん)が沢山のかんざしを挿している様にも、測定中に低速で走行する様子が花魁がしずしずと歩いている姿の様にも見えることから「おいらん車」または、カタカナ書きで「オイラン車」とも呼ばれる。

建築限界測定車の特徴

建築限界測定車は、各鉄道において、標準の車両限界を満たしている車両が、障害物に抵触しないことを確認し、クリアランスが保たれていることを保証するための鉄道車両である。

この建築限界測定車によって実際の線路のクリアランスを測定することによって、鉄道事業者は標準の建築限界を越えたサイズの物を輸送できるか、最大でどれくらいのものを輸送できるかを検討することができる。

建築限界測定車の開発

初期の建築限界測定車は、単に鉄道車両に車両限界の大きさの外形のものを取り付けて、対象とする線路を走行させてクリアランスが十分あるかを確認するものであった。

後に、建築限界車には周囲のあらゆる方向に棒を取り付け、障害物に抵触すると折れ曲がるようにした、触角のようなものを使うようになった。これが記録装置と結ばれており、その地点での実際のクリアランスがどの程度であるかを知らせるものであった。

建築限界測定車の発達

近年になると、レーザー装置を取り付けた建築限界測定車が登場した。

レーザー光線の反射により障害物までの距離を計測するものである。したがって、正確でスピーディーにクリアランスの計測を行うことができる。

建築限界測定車は、自走可能なものもあれば、他の試験車に組み込まれたり、機関車が牽引したりするものもある。