スラブ軌道

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すらぶきどう
slab track , concrete slab track
東北新幹線で採用されているスラブ軌道。雪が多いので両側にスプリンクラーが設置され、スラブ間には積雪した雪を溜めておける工夫がされている。

スラブ軌道とは、バラストレス軌道のうちコンクリート版を用いた軌道のことである。主に新規に建設される高架橋などに採用されている。

スラブ軌道の概要

スラブ軌道はレールまくらぎはそのままにして、道床路盤の部分を鉄筋コンクリート製の軌道スラブで強固な路盤上に据え付け、軌道スラブと路盤との間に調節マット・てん充材を介して支持する軌道構造のことである。

スラブ軌道の種類

開発当初のスラブ軌道の検討がおこなわれ、軌道スラブの支持方法として、

  • A形スラブ軌道(剛性路盤上CAモルタル支持)
  • M形スラブ軌道(剛性路盤上ゴムマット4点支持)
  • L形スラブ軌道(剛性路盤上ロングチューブ支持)
  • RA形スラブ軌道(土路盤上CAモルタル支持)

以上の4種類のスラブ軌道が研究された。

旧国鉄鉄道技術研究所の基礎試験を経て、東海道新幹線などの営業線において試験敷設がおこなわれ、実用化の過程で施工性や経済性などからA形スラブ軌道の原形が出来上がった。

その後、山陽新幹線における試験敷設を経て標準構造となり、東北・上越新幹線では8割から9割がスラブ軌道で敷設された。

各新幹線の軌道構造別延長

軌道種別 東海道(東京-新大阪) 山陽(新大阪-岡山) 山陽(岡山-博多) 上越(大宮-新潟) 東北(東京-盛岡)
有道床軌道 516km 156km(95%) 125km(31%) 15km(5%) 48km(10%)
スラブ軌道 0km 8km(5%) 273km(69%) 243km(91%) 411km(82%)
弾性まくらぎ直結軌道 0km 0km 0km 12km(4%) 42km(8%)