T4編成

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T4へんせい
T4 organization
T4編成のドクターイエロー。JR東海の所属で現在も東海道山陽新幹線で活躍している。
T4編成のドクターイエローの軌道検測装置が備わっている台車。

T4編成とは、 ドクターイエローT2編成の後継車としてJR東海が700系をベースに製作した923形式0番台新幹線電気軌道総合試験車のことである。また、軌道を検測する車両は923-4号車となっている。

T4編成の導入

昭和62年、国鉄分割民営化でJRへの移行の時に、T2編成はJR東海、T3編成はJR西日本に所属することになり、2編成での交互運用による東海道新幹線と山陽新幹線(東京~博多間)の一括検測を実施していました。

しかし、昭和49年に投入されたT2編成は、製造後25年以上が経過し、車両の老朽化、計測機器の陳腐化が進み、また、0系の性能では300系、700系中心の270km/h運転ダイヤに制約を与えている。そして、 営業線から0系が引退してしまい、0系編成のT2を持ち続けることは車両検修上非効率なことから平成10年6月に新しい電気軌道総合試験車の新製が決定され、車両と検測装置の開発を進め、平成12年10月に新型車両が完成しました。

T4編成の性能

1号車が電力と信号、通信関係、4号車が軌道関係の測定車両で、7号車には添乗者が乗り込めるスペースを設け、測定台は1、4号車に集中配置した。

軌道の検測は、従来、3つの台車を利用してそれらの相対変位から軌道狂いを計測していましたが、T4ではレーザーを基準線として狂いを算出する方式とし、台車も一般車と同様の2つに削減しました。

架線測定では、トロリー線に当てたレーザー線の反射波によって離線や摩耗状態などを調べていますが、レーザーの照射回数を増やすことで測定間隔も58mmから50mmに短縮され精度も向上した。

このほか、新たに先頭車へ監視カメラを設置し、前方の線路状況を把握できるようにしたり、車両天井から測定用パンタグラフの挙動を目視できる観測ドームを設けることなどで検測項目を60から70に拡大し、各種機器を着脱式にしてメンテナンスを容易にしたり、操作機器の配置を人間工学的見地から見直して検測スタッフの疲労を軽減するなどの配慮も施された。

T4編成の運用

平成12年10月19日から平成13年夏まで車両性能と検測性能確認のための試験走行が実施され、平成13年9月3日から運用が開始された。

その後、0系ベースのT3編成で計測していたJR西日本も、老朽化や速度の制限から、平成17年に新たに923形式3000番台のT5編成を投入した。

基本性能等はT4編成と同じである。