B型舗装軌道

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Bがたほそうきどう
pavement track B type
舗装軌道の一種であるB型舗装軌道。LPCまくらぎの周りを常温アスファルトにて舗装されている。

B型舗装軌道とは、昭和47年に武蔵野線に試験敷設以来、E型舗装軌道が開発されるまでのあいだ、主力となっていた舗装軌道の一種である。

B型舗装軌道の施工

  1. 既設有道床軌道のまくらぎと上バラストを撤去する。
  2. 下バラストを転圧し、注入深さ管理用の小粒径砕石を散布して所定のレベルに仕上げる。
  3. LPCまくらぎを100mm間隔に配置する。
  4. LPCまくらぎの舗装軌道用締結装置とレールを締結する。
  5. LPCまくらぎの軌きょうをジャッキアップして、レール面を整正する。
  6. LPCまくらぎ下面と道床上の隙間に、加熱溶融した特殊アスファルトを注入する。
  7. 砕石道床を散布して、一定の厚さまで特殊アスファルトを充填させる。
  8. 道床片バラストの表面と、LPCまくらぎ間の道床面に常温型アスファルトで防水舗装する。

舗装軌道用締結装置

舗装軌道用に使用する締結装置は、1本のレールに対して左右独立したL型の横圧受け金具方式を採用している。

軌道狂いが発生した場合に調整が可能な量を確保するため。そして、LPCまくらぎの交換をしやすくするためである。

しかし、L型の横圧受け金具は、横圧を受ける信頼度の面では不利な構造となっている。

また、締結装置の調整量は、高低50mm・左右30mmである。

まくらぎ間隔

隣接するLPCまくらぎとの間隔は100mmとなっているが、これは、軌道整備の時にジャッキを設置できる幅となっている。

充填材と注入厚さ

充填材には、BTBコンパウンド(のちにPTACと改名)が使用されていて、充填材の注入厚さは100mm程度あれば、列車通過時の道床振動加速度(ピーク値5G、まくらぎ下面100mm付近1G)から、軌道沈下は抑制可能と想定されている。