923形レール探傷車
提供: 保線ウィキ
923がたれーるたんしょうしゃ
923-type rail flaw detector car
923形レール探傷車とは、新幹線で使用されていたレール探傷車のことである。
923形レール探傷車の概要
レールの欠陥は高速で走行する新幹線において致命的な事故となる可能性があることから、東海道新幹線の開業当時から923形レール探傷車を使用してレールを検査しレール損傷を未然に防止している。
レール内部の傷を発見する方法として戦前から超音波や磁気的な方法を用いて研究されていたが、そのほとんどが手押し方法であり人力で歩行しながらの検査方法であった。しかし、この923形レール探傷車は、機関車やモーターカーなどにけん引されて時速20㎞の高速に超音波探傷が可能となった。
採用は、東海道新幹線が開業した時の1964年(昭和39年)、1978年(昭和53年)に製造され配備された。
車両は単台車方式の2軸であり、軸間に超音波探触子が配備されている。当初は試験的な要素が大きかったが、その後、幾度も改良が加えられレール損傷の早期発見に活躍した。
しかし、1989年(平成元年)に923-1が、JR東海に引き継がれ廃車となった。いっぽう、923-2はJR西日本に引き継がれ2001年(平成13年)まで活躍したが廃車となった。
現在では、より高性能なレール探傷車が各鉄道会社に配備されている。