921-1形

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921-1がた
shinkansen track inspection car 921-1-type
東海道新幹線の開業前で、鴨宮モデル線区で使用されていた4000形式の4001号車である軌道検測車。
東海道新幹線開業後も定期的に軌道の検測に使用されていた921-1号車である軌道検測車。

921-1形とは、新幹線用の軌道検測車であり、東海道新幹線が開業する以前から試験的に使用されて、開業後は本格的に軌道検測車として使用されていた。

921-1形新幹線用軌道検測車の導入

昭和39年10月に開業した東海道新幹線の建設に先立って、主体の工事が土木工事(主に基礎部分)から軌道線路)の工事に移行するに従い、軌道が正規に敷設されているかを確認して、不具合の箇所は手直しする必要性があった。

在来線の軌道試験車をベースに設計されており、昭和37年6月に旧形客車を改造して、東急車輛製造で製造された。

そして、鴨宮モデル線区に4000形式の4001号車という1両構成の軌道検測車が試験線に投入された。

そして、東海道新幹線が開業した後は、車体の色が警戒色の黄色と横にブルーの帯という、後の「ドクターイエロー」色に塗られ、最初の軌道検測車を示す921形の1番(921-1)となりました。

921-1形の特徴

この921-1形といわれている新幹線用軌道検測車は、自動車用のディーゼル発電機を使用して、自車の電源供給が可能であった。

また、車両基地や駅構内の移動程度なら、低速での自力走行が可能でした。

全長は18mで、正面窓が側面まで回っているのが特徴である。

本線では922形電気試験車または最高速度160km/hの911形ディーゼル機関車にけん引してもらう必要があるため、 160km/hという走行速度や、営業列車に影響を与えないために、軌道の検測が夜の保守時間帯になるなどの運用面で制約がありました。

921-1形の活躍

921-1形の新幹線用軌道検測車は、被けん引走行自体は200km/h以上での走行が可能だったため、昭和53年5月に東北新幹線の先行試験区間であった小山試験線に、961形新幹線試作電車と共に投入され、地上設備監査、速度向上試験等に利用された。

そして、東北新幹線の試験が終了した昭和55年に廃車解体されました。