59形分岐器

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59がたぶんぎき
59-type turnout

59形分岐器とは、大正14年形分岐器を改良するため、入射角なしの水平ポイントを犬クギ止めとする構想のもとで、いろいろなパターンで試験敷設された分岐器である。

59形分岐器の試験敷設

59形分岐器は、昭和29年に東北本線の黒磯駅構内などに試験敷設された分岐器の総称である。

大正14年形分岐器の改良を目的としていろいろなパターンで試験敷設された。

この59形分岐器の試験結果は、後に設計されたウイットねじNレール用分岐器新幹線用分岐器の基本構造を決めるのに重要な役割を果たした。

59形分岐器の比較

59形分岐器の試験敷設の比較は、次のとおりである。

形式 ポイント クロッシング ガード 図面番号
59N型(普通型)
  • トングレールは普通レール製。
  • トングレール、基本レールの高さは同じ。
  • 入射角は0度
  • スラックは少し付けてある。
  • 分岐側のトングレールは曲線(曲線ポイントを使用)
  • 調節式の座金レールブレスを使用。
  • 床板は犬クギにて締結。
  • マンガンクロッシング
  • 床板調節式座金。
  • 床板は犬クギにて締結。
  • ガードレール導入角が小さい。
  • ガードレールが主レールより15mm高い。
  • フランジウェー幅が調節できる。
  • T50片共曲12(分岐258)
  • T50片共曲13(分岐259)
  • T37片共曲12(分岐262)
  • T37片共曲13(分岐263)
59So型(スラックなし)
  • 基準線スラックなし。
  • トングレールの長さは、基準線・分岐線とも同じ長さ。
  • 分岐線側トングレールは複心曲線。
  • マンガンクロッシング
  • 床板調節式座金。
  • 床板は犬クギにて締結。
  • ガードレール導入角が小さい。
  • ガードレールが主レールより15mm高い。
  • フランジウェー幅が調節できる。
  • T50片共曲15
59E型

59N型との相違点

  • トングレール後端を固定にしトングレールの弾性により転換。
  • トングレールの弾性部の底部を削正しない。
  • トングレールが長い。
  • マンガンクロッシング
  • 床板調節式座金。
  • 床板は犬クギにて締結。
  • ガードレール導入角が小さい。
  • ガードレールが主レールより15mm高い。
  • フランジウェー幅が調節できる。
  • T50片共曲11(分岐257)
ドイツE型(弾性ポイント)

59N型との相違点

  • トングレールは帽子形レールをさらに削正したもの。
  • トングレールの弾性部の底部を削正する。
  • 床板にはねじクギを使用。
  • マンガンクロッシング
  • 床板調節式座金を使用。
  • 床板は犬クギにて締結。
  • ガードレール導入角が小さい。
  • ガードレールが主レールより15mm高い。
  • フランジウェー幅が調節できる。
  • T50片10帽12(分岐265)
ドイツN型(ピボット式)

ドイツ型弾性ポイントとの相違点

  • トングレール後端はピボット式でドイツ型後端継目方法。
  • マンガンクロッシング
  • 床板調節式座金を使用。
  • 床板は犬クギにて締結。
  • ガードレール導入角が小さい。
  • ガードレールが主レールより15mm高い。
  • フランジウェー幅が調節できる。
  • T50片10帽11(分岐264)
50ISo型A型(傾斜式スラックなしA型)
  • スラック、入射角がない。
  • トングレールを除きレールはいずれも1/40の傾斜敷設。
  • トングレール踏面は1/40の傾斜削正。
  • トングレールは普通レール製。
  • 分岐側トングレールの先端部R=450でリード半径との複心曲線。
  • クロッシング長が短い。
  • 継目部は床板間隔材を用いて強化。
  • レール踏面は1/40。ただしウイング盛上げ部は1/17傾斜。
  • クロッシングに床板を敷き、クロッシングおよび床板は犬クギで締結。
  • ウイングレール導入角1/100.
  • フランジウェー幅は、基準線46mm、分岐線38mm。

基準線側

  • ガードレール長は各番数とも共通。
  • ガードレールは主レールより15mm高い。
  • フランジウェー調節可能。フランジウェー調節ボルトをしよう。

分岐線側

  • ガードレールは主レールより15mm高い。
  • フランジウェー幅調節可能。フランジウェー幅調節ボルト使用。
  • ガードレール導入角は、前側1/100・後側1/80.
  • 間隔材は使用していない。
  • T50片共曲16
59ISoE型(傾斜式スラックなし弾性ポイント)

59ISo型A型との相違点

  • トングレールは弾性転換。
  • トングレール後端は普通継目。
  • トングレール弾性部の底部は削正。
  • クロッシング長が短い。
  • 継目部は床板間隔材を用いて強化。
  • レール踏面は1/40。ただしウイング盛上げ部は1/17傾斜。
  • クロッシングに床板を敷き、クロッシングおよび床板は犬クギで締結。
  • ウイングレール導入角1/100.
  • フランジウェー幅は、基準線46mm、分岐線38mm。

基準線側

  • ガードレール長は各番数とも共通。
  • ガードレールは主レールより15mm高い。
  • フランジウェー調節可能。フランジウェー調節ボルトをしよう。

分岐線側

  • ガードレールは主レールより15mm高い。
  • フランジウェー幅調節可能。フランジウェー幅調節ボルト使用。
  • ガードレール導入角は、前側1/100・後側1/80.
  • 間隔材は使用していない。
  • T50片共曲17
59ISoB型(傾斜式スラックなしB型)

59ISoA型の相違点

  • 基本レールはトングレール前端部があご下に入るように削正。
  • トングレールが基本レールに乗る部分の基本レール底部は2段削り。
  • クロッシング長が短い。
  • 継目部は床板間隔材を用いて強化。
  • レール踏面は1/40。ただしウイング盛上げ部は1/17傾斜。
  • クロッシングに床板を敷き、クロッシングおよび床板は犬クギで締結。
  • ウイングレール導入角1/100.
  • フランジウェー幅は、基準線46mm、分岐線38mm。

基準線側

  • ガードレール長は各番数とも共通。
  • ガードレールは主レールより15mm高い。
  • フランジウェー調節可能。フランジウェー調節ボルトをしよう。

分岐線側

  • ガードレールは主レールより15mm高い。
  • フランジウェー幅調節可能。フランジウェー幅調節ボルト使用。
  • ガードレール導入角は、前側1/100・後側1/80.
  • 間隔材は使用していない。
  • T50片共曲18
59ISoE型(傾斜式スラックなし型、帽子形弾性ポイント、ドイツ型)

59ISo型Ag他との相違点

  • トングレールは帽子形レールを使用。
  • トングレールは弾性転換。
  • トングレールは帽子形レールと普通レールをフラッシュバット溶接。
  • クロッシング長が短い。
  • 継目部は床板間隔材を用いて強化。
  • レール踏面は1/40。ただしウイング盛上げ部は1/17傾斜。
  • クロッシングに床板を敷き、クロッシングおよび床板は犬クギで締結。
  • ウイングレール導入角1/100.
  • フランジウェー幅は、基準線46mm、分岐線38mm。

基準線側

  • ガードレール長は各番数とも共通。
  • ガードレールは主レールより15mm高い。
  • フランジウェー調節可能。フランジウェー調節ボルトをしよう。

分岐線側

  • ガードレールは主レールより15mm高い。
  • フランジウェー幅調節可能。フランジウェー幅調節ボルト使用。
  • ガードレール導入角は、前側1/100・後側1/80.
  • 間隔材は使用していない。
  • T50片8帽8