「50kgレール」の版間の差分

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1907年に、アメリカのペンシルバニア鉄道が制定したものであり、レールの頭部が大きく底部端が厚い特徴を持っている。
 
1907年に、アメリカのペンシルバニア鉄道が制定したものであり、レールの頭部が大きく底部端が厚い特徴を持っている。
  
日本の鉄道は、急曲線やトンネルが多いため、[[レール摩耗限度]]・[[レール断面減少限度]]の延命対策として長い間、主要幹線などで使用されてきた。
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日本の鉄道は、[[急曲線]]や[[トンネル]]が多いため、[[レール摩耗限度]]・[[レール断面減少限度]]の延命対策として長い間、主要幹線などで使用されてきた。
  
 
==50kgレールの欠点==
 
==50kgレールの欠点==

2015年9月10日 (木) 14:39時点における最新版

50kgれーる
50kg rail
さいたま市にある鉄道博物館に収蔵されている50kgレール。50kgNレールに比べてレール頭部が大きいのがわかる。

50kgレールとは、アメリカのペンシルバニア鉄道が制定した鉄道用のレールである。一般的には、PSレールと呼ばれているが、メートル法による表記が採用される前は、100ポンドレール百封度軌條ともいわれていた。

50kgレールの特徴

1907年に、アメリカのペンシルバニア鉄道が制定したものであり、レールの頭部が大きく底部端が厚い特徴を持っている。

日本の鉄道は、急曲線トンネルが多いため、レール摩耗限度レール断面減少限度の延命対策として長い間、主要幹線などで使用されてきた。

50kgレールの欠点

日本国内では、長らく重軌条化するときに50kgレールが使用されてきたが、この50kgレールは、レールの重量が重い割にはレールの高さが低いので、縦方向の剛性が小さく、レールとレールを接続する継目においても、32mmという大きな継目ボルトフィッシュボルト)を固定する穴があるため、レール損傷のひとつである破端が生じやすい欠点がある。

そのため、穴位置を変更した50kg第1種甲レール・50kg第1種乙レールが制定された。

50kg第1種甲レール、50kg第1種乙レール

アメリカのペンシルバニア鉄道が制定した鉄道用のレールであり、レール断面形状は、50kgレールと同じであるが継目板を取り付ける穴の位置が違っている。

穴の位置

50kgレールの継目板を取り付ける穴の位置については下記のとおりである。

種類 レール端面から第一ボルト穴 第一ボルト穴から第二ボルト穴 標準レール長
50kgレール 60.50㎜ 127.00㎜ 25.0m
50kg第1種甲レール 60.33㎜ 165.10㎜ 10.058m(33フィート)
50kg第1種乙レール 68.18㎜ 139.70㎜ 11.887m(39フィート)

50kg第2種レール

50kg第2種レールは、、AREA形レールともいわれていてアメリカ鉄道技術協会(American Railway Engineering Association)が制定した鉄道用のレールである。

50kg第3種レール

50kg第3種レールは、第1種レールとおなじレール断面をもっていて、レール長が12.0mとなっている。