鼻欠け

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はなかけ
edge lack,nose lack
50kgレール区間の継目の端部に発生した鼻欠け。
左右のレール端部の面取り不良により片方のレールがせり出してきて反対側のレールに乗り上げ欠損する。

鼻欠けとは、レール端部の頭頂面におけるレールの欠けおよび水平裂で、深さが7mm未満の剥離欠損したものをいう。頭頂面からの欠損部分が深さ7mm以上は頭部の水平裂として取り扱う。また、別名、端欠けともいわれている。

複線区間では、圧倒的に進出側のレール、すなわち車輪の受け側のレールに発生することが多い。

鼻欠けの発生・発達の原因

気温の変化によるレールの動きにより遊間が変化して、遊間が盲遊間過大遊間(開口限界)に達し、レールの軸圧の増加や車輪の衝撃荷重により発生することが多い。

年間を通じて4月頃に発生するものが1/4を占める。これは、盲遊間になる夏季よりも気温の変化が激しく、また、レールの膨張期に多く損傷が発生するものがあると考えられている。

レールの加工において、レール切断の不適(直角不良・面取り不良)などもある。

そのままにしておくと、やがてレール端部のメタルフローにより左右のレールがせり出してきて欠損にいたる。

鼻欠け損傷を防止する対策

現場でのレール切断では、応力集中を避けるためレールを直角に切断し、必ず切断箇所を面取りすること。尚、面取り量は2mmが望ましい。

適切な遊間管理を実施することにより、盲遊間・過大遊間(開口限界)を防ぐことができる。また、端頭部熱処理レールを使用するのも、鼻欠けを防ぐ方法のひとつです。