関節ポイント

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かんせつぽいんと
loose-heel switch , articulated switch
メートルねじNレール用分岐器のポイント後端の関節ポイント。分岐継目板のヒンジが回転中心となって転換する。

関節ポイントとは、ポイント後端のヒール部分構造のひとつで、トングレールの後端部分に回転中心があり、この回転中心を軸にトングレールが転換することをいう。また、別名で関節構造とも呼ばれている。

関節ポイントの分岐器

関節ポイントが使用されている分岐器は、

である。

関節ポイントの構造

関節ポイントの構造は、

  • ピボット形式
  • 継目板形式

の2種類があり、トングレールの後端部分付近にある回転中心を軸にトングレールが転換する構造である。回転中心は、トングレール後端付近にあり、必ずしもレールの端部の中央にあるとは限らない。

ピボット形式の関節ポイント

ピボット形式の関節ポイントを使用した分岐器は、帽子形分岐器である。帽子形をしたトングレールの後端部分の底部に、円筒状をした穴を削正して、大床板の上部に形成されているピボットに入り込む。ポイント転換の際には、この部分が軸となってトングレールを回転させる構造である。

ピボット形式のトングレールの製作は難しく、また、トングレールの底部に穴をあけることは、レール損傷の意味でも好ましい構造ではない。

継目板形式の関節ポイント

継目板形式の関節ポイントを使用した分岐器は、ウイットねじNレール用分岐器メートルねじNレール用分岐器である。トングレール後端の腹部を半円筒状に加工して、分岐継目板を当てて、ここをすべり面として回転させる。

押さえ座金は、分岐継目板のヒールボルトが弛緩したとき、分岐継目板が外れてトングレールが飛びささないよう押さえているもので、補強用の座金である。

ポイント後端のヒールボルトは4本あり、ポイント前端側にあるヒールボルトの1本は、段付きボルトで、他の3本のボルトが弛緩しても、トングレールが飛び出さないようにするための補助用のボルトである。別名、ガタボルトとも呼ばれている。

軌間外側の大床板には、調節式の座金で基本レールを取り付けられいて、大床板に基本レールが乗る切欠けに密着するようにしている。