軌間狂い
提供: 保線ウィキ
きかんくるい
track irregularity , track distortion , track geometry defect , irregularity in gauge
軌間狂いとは、正規の軌間、すなわち通常は基本寸法(JR在来線などは1,067mm、新幹線は1,435mm)、曲線部では、設定された寸法にスラックの量を基本寸法に加えたものに対する狂い量をいう。
軌間を測定する位置
軌間を測定する位置は、在来線・新幹線とも、レールの頭頂面より14mm以内の最短距離とされている。
測定位置が14mmではなく14mm以内の最短距離とされているのは、レールのフローを考慮したものである。
在来線では、従来までは16mm以内とされていたが、昭和62年3月に現在使用されているレールと車輪との接触状態を勘案して改正された。
軌間狂いの符号
軌間狂いの符号は、基本寸法より大きい場合はプラス(+)、小さい場合はマイナス(-)であらわす。
軌間狂いの発生原因
- 整備直後の残留狂い
- 車輪の横圧による犬クギなどの押し出し(軌間拡大狂い)
- 急曲線区間での側摩耗レールの増加(軌間拡大狂い)
- レールフローの発生(軌間縮小狂い)
- レール小返り(軌間外方に小返る場合は軌間拡大狂い。内方に小返る場合は軌間縮小狂い)
軌間狂いの放置
軌間狂いを放置すれば、軌間拡大が増幅し落ち込み脱線につながる原因となる。従って、日頃から社内で規定されている基準値内に保守・管理することが大切である。