直線ポイント

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直線ポイント
straight point
50kgNレールで敷設されている50kgNレール側線用分岐器の直線ポイント。このトングレールは安価に仕上げるため50kgNレールを削り出して製作している。

直線ポイントとは、トングレールの線形が直線の形をしているもので、現在、直線ポイントを使用している分岐器は、大正14年形分岐器50kgNレール側線用分岐器である。直線ポイントは、別名で直ポイントと呼ぶこともある。

直線ポイントの特徴

直線ポイントの特徴として、

  • 片開き分岐器両開き分岐器振分け分岐器など、共通のトングレールが使用できる。
  • トングレールと基本レールが、折れ線の軌道を形成するために、入射角があることから、ポイントを通過する車両の動揺が大きくなる。
  • 入射角があるため、基本レールからトングレールに車輪が乗り移る際、衝撃が大きくなることからレールの摩耗が著しい。
  • トングレールを製作するための加工が比較的容易である。
  • トングレール長を比較的短くできる。

以上のような特徴がある。

大正14年形分岐器のポイント部

大正14年形分岐器の直線ポイントは、30kgレール37kgレール50kgレールがある。特徴としては、

  • トングレールは普通レールを製作して使用している。
  • トングレールと基本レールの高さに差があり、偽似フランジ対策と、トングレールの断面減少対策が考えられている。
  • ポイント後端は、滑節構造である。
  • 基本レールなどの締結には、ファングボルトを使用している。

以上のような特徴があり、比較的に製作コストの点では有利である。しかし、車両動揺・材料の損耗・部材の補修作業の容易さの点では、不利であると考えられている。

50kgNレール側線用分岐器の直線ポイント

大正14年形分岐器のポイントが、比較的に経済性を考えて有利であることから、Nレールを使用する側線用の分岐器のポイントにも、直線ポイントを使用することが考えられた。特徴としては、

  • トングレールの製作は、50kgNレールを使用している。
  • ポイント後端のヒール部分は、L形分岐継目板を使用して、滑節構造としている。
  • トングレール底部には、雪の対策として基本レールとの間に隙間をつけている。
  • ポイント後端のレール頭部に、フロー対策として面取りが施してある。