環境配慮型クレオソート油

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かんきょうはいりょがたくれおそーとゆ
ファイル:環境配慮型クレオソート油R.pdf
環境配慮型クレオソート油R普及会が作成したパンフレット。

環境配慮型クレオソート油とは、従来から使用されているクレオソート油には、発がん性物質であるベンゾ(a)ピレン、ベンゾ(a)アントラセン、ジベンゾ(a、h)アントラセンが含まれていたため、、有害なベンゾピレン類の含有量を10ppm以下に抑え、なおかつ、防腐効力が従来のクレオソート油と同等以上の薬剤のことである。別名、新クレオソート油ともいわれている。

クレオソート油の改良

クレオソート油には、優れた防腐性能が認められており、古くから木まくらぎ、電柱を始め土木資材等の耐久性を必要とする各種の木材の保存処理剤として広く使われてきた。

しかし、近年、主用途であった電柱、木まくらぎの減少と相まって、その独特の臭気のため、建築部材への使用拡大が期待できず、加圧注入用木材保存剤としてのクレオソート油の年間使用量は3,000トン程度を推移してきた。

しかし、クレオソート油には、発がん性物質であるベンゾ(a)ピレン、ベンゾ(a)アントラセン、ジベンゾ(a、h)アントラセンを含むため、平成16年6月の「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」の改正で、これら有害なベンゾピレン類を10ppmを超えて含有する製品の一般消費者への販売が禁止された。

そのため、DIYを中心に販売されてきた表面処理用途のクレオソート油は、一時市場から姿を消した。

この法律を受け、クレオソート油の製造業者は、有害なベンゾピレン類の含有量を10ppm以下に抑え、なおかつ、防腐効力が従来のクレオソート油と同等以上の薬剤を開発するための検討に取り掛かり、満足できる性能のクレオソート油が開発された。

現在使用されている木まくらぎ防腐処理については、クレオソート油を使用する場合、この環境配慮型クレオソート油が使用されている。