「建築限界」の版間の差分

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[[Image:オヤ31形式の矢羽根.jpg|right|400px|thumb|[[オヤ31形式]]の[[建築限界測定車]]では、車両からおいらんのような矢羽根を出し、機関車などにけん引され測定する。この矢羽根が何かに接触すると建築限界が基準値を下回っていることが確認できる。]]
 
[[Image:オヤ31形式の矢羽根.jpg|right|400px|thumb|[[オヤ31形式]]の[[建築限界測定車]]では、車両からおいらんのような矢羽根を出し、機関車などにけん引され測定する。この矢羽根が何かに接触すると建築限界が基準値を下回っていることが確認できる。]]
 
[[Image:道路に描かれた建築限界.jpg|right|400px|thumb|併用軌道部を走行する列車。道路に建築限界の線を描くことにより、自動車などが建築限界内に侵入しないようにしている。]]
 
[[Image:道路に描かれた建築限界.jpg|right|400px|thumb|併用軌道部を走行する列車。道路に建築限界の線を描くことにより、自動車などが建築限界内に侵入しないようにしている。]]
建築限界とは、列車が運行されている一定の空間に近接して構造物、建造物などが近づいてはならない限界のことである。
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建築限界とは、列車が運行されている一定の空間に近接して構造物、建造物などが近づいてはならない限界のことであり、建造物の建築を制限した軌道上の限界でもある。
  
 
==建築限界の概要==
 
==建築限界の概要==

2015年8月2日 (日) 06:33時点における最新版

けんちくげんかい
structure gauge , construction gauge , roadway clearanace , track clearance , structure clearance
オヤ31形式建築限界測定車では、車両からおいらんのような矢羽根を出し、機関車などにけん引され測定する。この矢羽根が何かに接触すると建築限界が基準値を下回っていることが確認できる。
併用軌道部を走行する列車。道路に建築限界の線を描くことにより、自動車などが建築限界内に侵入しないようにしている。

建築限界とは、列車が運行されている一定の空間に近接して構造物、建造物などが近づいてはならない限界のことであり、建造物の建築を制限した軌道上の限界でもある。

建築限界の概要

列車の運転中では、運転中に機関士が前途の確認をしたり、駅員または車掌が合図をしたりするため、体を車両の外側に出したり、乗客が窓から顔や手を出したりすることがある。

このような場合、車両の外側に安全な空間がないと危険である。

そこで、線路に近接する構造物、建造物、工事用の仮設物、天然の岩石、樹木などについては、すべて定められた限界より制限を設ける必要がある。この制限のことを建築限界と呼んでおり、「建物その他の建造物などは建築限界内にははいってはならない。」と定められている。

ここでいう「建物」とは、駅本屋、事務所、上屋、倉庫などの建造物を指し、「その他の建造物など」とは、プラットホームホーム)、橋梁トンネル雪おおい信号機などを指す。また、天然の岩石、樹木などについてもこれらに含まれている。

建築限界の寸法

建築限界の寸法については、車両の断面を決定する時に基準となる「車両限界」に若干の余裕を見込んで定められている。

したがって、トンネル、跨線橋などを建造する時は、建築限界の外側に設けることにより、列車の運行に支障を及ぼさないようにしている。

建築限界の測定

建築限界を管理する方法は、専用の大きな定規を用いて数値を管理するのが一般的である。また、建築限界測定車といわれている専用の事業用車を運用して管理している鉄道会社もある。