「座屈防止板」の版間の差分

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  sleeper anchor , tie anchor , ballast check , ballast anchor
 
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座屈防止板とは、[[まくらぎ]]に取り付けることにより[[道床横抵抗力]]を増加させる軌道部材のことである。
 
座屈防止板とは、[[まくらぎ]]に取り付けることにより[[道床横抵抗力]]を増加させる軌道部材のことである。

2015年7月29日 (水) 09:59時点における版

ざくつぼうしばん
sleeper anchor , tie anchor , ballast check , ballast anchor
主に曲線半径が小さく道床横抵抗力が通常のまくらぎのみでは不足する恐れがある場合、まくらぎの中央部または端部に鉄板を取り付けレールの座屈に対しての抵抗力を増加させている。

座屈防止板とは、まくらぎに取り付けることにより道床横抵抗力を増加させる軌道部材のことである。

概要

座屈防止板をまくらぎに取り付けることにより道床横抵抗力を増加させることは、

  • 従来から不可能であった急曲線のロングレール化を可能にする。
  • ローカル線(支線区)などでの遊間整正作業の削減。
  • 夏季におけるレール張り出し注意箇所の削減。

などの効果が期待される。

種類

座屈防止版の種類は、

  • 軌間内敷設形
  • まくらぎ端部敷設形

に分類される。 その種類は、各メーカーや鉄道事業者でいろいろな種類があるが、大きく分けて木まくらぎ用とPCまくらぎ用がある。

効果

PCまくらぎ2本のうち1本にまくらぎ端部敷設形の座屈防止板を取り付け、道床横抵抗力を測定した結果、まくらぎのみの抵抗に比べ1.4倍程度増加した。これは翼付まくらぎと同程度の抵抗力が確保されたことになる。 また、木まくらぎ用の座屈防止板を取り付け横引き試験を実施した結果、3号形式のPCまくらぎと同等の抵抗力の性能があった。

軌間内敷設形とまくらぎ端部敷設形との比較では、軌間内敷設形の方が道床横抵抗力の増加の効果が高い結果が得られている。

設置

軌間内敷設形は、道床肩部を緩めることなく設置が可能であり、抵抗力を緩めることなく作業が可能であるが、設置に際してはまくらぎ端部敷設形に比べ労力が必要となる。