帽子形レール

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ぼうしがたれーる
hat-section rail
帽子形分岐器のトングレールに使用されている帽子形レールの断面形状。
大阪府にある鉄道科学博物館に収蔵されている帽子形分岐器のポイント部。トングレールには帽子形レールから削正されたトングレールが使用されている。

帽子形レール(ぼうしがたれーる)とは、50kgレール分岐器トングレールに使用されていて、日本で設計された特殊な形状をしたレールである。

帽子形レールの特徴

それまで使用していた大正14年形分岐器に使用されてきたトングレールの断面形状は、普通レールを切削して製造されていた。

しかし、トングレールの先端部分は構造上薄くせざるを得ず普通レールでは、十分な強度が保たれなかったため折損事故などがたびたび発生している。

したがって、普通レールからの切削に変わって、昭和4年からレール断面形状が山高帽子に似た特殊なレールを新たに設計しこのレールから切削してトングレールを製造した。

主要な幹線用の帽子形分岐器のトングレール用として使用されていた。

帽子形レールの断面

帽子形レールの断面は、レール高さが117mm、レール底部の幅が140mmで、イギリスが発祥の山高帽子に似ている。

レール腹部の肉厚が十分増して強度を補強された。