双頭レール

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そうとうれーる
double headed rail , double head rail , reversible rail

双頭レールとは、レールの頭部と底部が同じ断面形状をしたレールのことである。

双頭レールを使用した軌道。現在一般に普及している平底レールとは断面形状が違っている。
双頭レールがチェアーを介してまくらぎに敷設されている状況。木片を使用して固定されている。

双頭レールの概要

双頭レールは、イギリスで考案されたレール断面の頭部と底部が同じ形状で製造されたレールである。

当時では、製鉄技術が未熟であり、また、原材料が十分に供給がされないことからレールが高価であるため、少しでもレールを延命させるため敷設したレールの頭部が摩耗したら反転させて底部を頭部として使用する目的で開発された。

日本では、鉄道が輸入された1872年当時に新橋-横浜間に敷設されたレールとしても知られている。

双頭レールの敷設方法

双頭レールは、その形状から不安定であることから、木まくらぎに直接据え付けることが難しく、チェアーと呼ばれる双頭レールを支える部材を介して敷設された。

チェアーとまくらぎねじクギを使用して固定されており、双頭レールとチェアーはレール腹部に木片を挟み込み固定されていた。

双頭レールの欠点

双頭レールは、上部が摩耗で使用できなくなったら上下反転させ底部をレール頭面として使用することにより、より長く使い続けれるよう工夫されたレールではあるが、レールとチェアーが共に鋼鉄製であるため、列車からの荷重で接触面がすり減り損傷してしまったため反転させて再利用することができなかった。