入射角

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にゅうしゃかく
switch angle , entry angle
30kgレールで敷設されている大正14年形分岐器ポイント基本レールトングレールの角度が入射角となる。

入射角とは、トングレール先端と基準線となる基本レールが、折れ線軌道をなす時の角度の事をいう。

入射角は列車の運転に大きな影響を与えるもので、分岐線側に進入する車両は、この入射角により方向を変えられる。したがって、入射角は小さい方が良い。

高番数の分岐器はリード曲線の半径も大きくなり、ポイントの入射角も小さいものを使用している。

また、トングレールを曲線にすることによって入射角を小さくすることができる。Nレール用の分岐器においては入射角なしの曲線トングレールが採用されている。

各種ポイントの入射角

「K」は、トングレール後端の軌間線間隔のことである。「K」の測定方法は、基本レールの軌間内側から直角にトングレール後端部分までの最短距離を測定した値。

直線ポイントの入射角は、トングレール軌間線と基本レール軌間線の成す角が直線ポイントの入射角である。同番数でも入射角が大きいと、車両動揺やレール損耗が多い。

大正14年形分岐器の入射角(直線ポイント)

レール重量と番数 トングレールの長さ K 入射角
30kgレール37kgレール 8# 3,658mm 133mm 2度05分21秒
50kgレール 8# 4,000mm 140mm 2度00分21秒
30kgレール・37kgレール 10# 4,572mm 133mm 1度40分01秒
50kgレール 10# 5,000mm 140mm 1度36分16秒
30kgレール・37kgレール 12# 5,486mm 140mm 1度23分21秒
50kgレール 12# 6,000mm 140mm 1度20分13秒

50kgNレール側線用分岐器の入射角(直線ポイント)

番数 トングレールの長さ K 入射角
8# 4,000mm 145mm 2度04分39秒
10# 5,000mm 145mm 1度39分43秒
12# 5,000mm 145mm 1度39分43秒

60kgレール用分岐器の入射角(曲線ポイント)

番数 トングレールの長さ K 入射角
10# 10,700mm 364mm 0度33分38.5秒
12# 10,700mm 276mm 0度33分38.5秒