ラダーまくらぎ
提供: 保線ウィキ
らだーまくらぎ
ladder tie
ラダーまくらぎとは、縦まくらぎの構造で軌間を保持のため特殊な鋼管で連結したもの。軌道構造がはしご(ラダー)を連想させるところから命名された。そして、ラダーまくらぎを配置したものをラダー軌道と呼んでいる。
縦まくらぎの一種でPRC構造の縦梁と、太径厚肉鋼管(4締結間隔毎)をタイとして軌間を保持している混合鋼結構造のまくらぎである。
従来型のまくらぎ
最も一般的に普及されている横まくらぎは、木まくらぎから始まり、その代替品で重量や締結力ともより大きいPCまくらぎに変化していった。そして、現代の高速鉄道では代替品を越えた役割を果たしている。
しかし、軌道保守や省力化などの解決を要する課題に対処するには、もはや限界が来ているのが現状である。
縦まくらぎとの融合
レール方向の梁構造としている縦まくらぎ方式は、スリーパー機能(道床圧力低減効果)などが極めて優れてりる。
長年にわたり線路技術者の関心を集めているが、縦まくらぎの設計法が未成熟であったため軌道部材として受け入れられる程度の妥当な断面諸元のマクラギが提示できなかった。さらに、左右の縦まくらぎを連結する方法において構造的欠陥があることから、普及することなく現在に至っている。
しかしながら、縦まくらぎ方式に対する貴重な挑戦の歴史から、それを成立させるための構造設計上の前提条件は、
- 横まくらぎに比べ、単位線路長当たりの重量が大きくなりすぎないこと。
- 軌間保持機能を十分に確保すること。
これらの条件を満たすものとして、ラダーまくらぎが開発された。
ラダーまくらぎの形状
ラダーまくらぎは、コンクリート打設によりラダー(はしご)状のものに一体化したプレキャスト工場製品である。
ラダーまくらぎの長さは、5mを最短として2.5mピッチで選択でき、最長は無理なく運搬できるように12.5mの長さとなっている。