ヤ9000形式

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や9000けいしき
ya-9000 type
ヤ9000形式の軌道検測車。大井工場 にて奥野利夫氏が撮影された。

ヤ9000形式とは、日本において最初に製造された軌道検測車である。

ヤ9000形式の概要

大正15年ころ、鉄道省工務局保線課によって日本で最初に製作された軌道検測車である。軸間12フィートの2軸車の中間に小さな補助車輪を設けた3軸車で、さらに測定用車輪を有している。 室内には振子や水銀ダンパーなどが設置されており、

の測定を行っていた。

軌間の測定

軌間狂いの測定は、専用の測定車輪にて測定していた。

水準の測定

水準狂いの測定には、振り子を用いていた。

検測結果の記録

検測された軌道狂いは、記録台上に置かれた幅720mmの記録紙上に記録された。

ヤ9000形式軌道検測車の廃車

日本で最初の軌道検測車であったが、測定時の走行速度が約10km/hと遅く、運用面で不都合が生じることから、測定装置の一部を19950形式に譲り、試験時に用いる器具や修繕道具などの運搬・修理用として使用された。

しかし、昭和6年頃からは休車状態が続き、荒廃した状態で大井工場に留置されていたが、昭和30年に廃車された。