クレオソート油

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くれおそーとゆ
Creosote oil

クレオソート油とは、コールタールを蒸留して得られる液体であり、石炭クレオソート、あるいは工業用クレオソートともいう。芳香族化合物をはじめ約200近い成分を含む混合物であり、木まくらぎの防腐剤として利用されている。

クレオソート油の概要

クレオソート油は、黄色から暗褐色をした刺激臭のある油状の液体である。

コールタールを200度から400度で蒸留したものから、ナフタレンやアントラセンのような結晶性物質、ならびにフェノールやピリジンなどの水溶性成分を除去して得られる。

製品によっては成分比は異なるが、上記化合物のほかフェナントレン・フルオランテン・ピレン・フルオレン・アセナフテンなど、2個から4個の芳香環からなる化合物を主成分とする。

90%以上が、タイヤ用のゴムやインク・トナーに用いられるカーボンブラックの原料とされる。そして、一部が木まくらぎや木製の電柱といった屋外で使用される木材の防腐剤として用いられている。

従来から使用されてきたクレオソート油は、発がん性物質が含有していることから、現在では使用が禁止されている。したがって、現在では、発がん性物質が含有されていない新型のクレオソート油(環境配慮型クレオソート油)が一般的に使用されている。そして、クレオソート油は、木まくらぎの製造過程で、加圧用木材防腐剤として使用されている。